車のエンジンがかからない時の対処法!即解決する全手順まとめ
車のエンジンがかからない原因は様々です。まずは落ち着いて、あらゆる対処法を考えてみましょう。
エンジンがかからない原因は、
- 簡単に解決できるトラブル(うっかりミスなど)
- プロでないと解決できない故障など
ザックリ、このように分けられます。
まずは「簡単なトラブル」や「うっかりミス」を解決すための手順をご紹介します。自分で対処できれば、部品代などの実費以外に費用はかかりません。
続いて、素人では手に負えない時のために自動車保険のロードサービス等についてご案内します。無料のパターンもあるので要チェックです。
あわせて、プリウスのようなハイブリッド車における注意点も項目ごとにご説明しておきます。ちょっとした気付きで、あっさり解決できるかもしれません。
では早速、自分で解決できそうな原因と対処法から見ていきましょう。
シフトをP(パーキング)に入れる
まずは、代表的なうっかりミスです。シフトがP(パーキング)に入っていないままエンジンをかけようとしていませんか?
オートマチック車は、シフトがパーキングに入っていないとエンジンはかかりません。エンジンを切る時にパーキングに戻していないことも考えられます。もう一度確認して、シフトがパーキングでなければパーキングに戻した後にエンジンをかけてみてください。
プリウスのようなハイブリッド車は、パワーボタンを押してもすぐにはエンジンがかからないことがあります。ハイブリッドに慣れておられないのなら、次の記事で基本を押さえておきましょう。きっと今後のためになります。
ブレーキを確実に踏む
オートマチック車のほとんどは、ブレーキを踏みながら「エンジンをかける操作」をしないとエンジンはかかりません。
- ボタンタイプ:ブレーキを踏みながらパワーボタン等を押す
- キーを回すタイプ:ブレーキを踏みながらキーを回す
踏み込みがあまくてもダメな場合があります。しっかりとブレーキを踏み込みながらエンジンをかけましょう。
運転しようとしている車がはじめてのプリウスなら、次の記事を参考にしてください。プリウスならではの「操作の注意点」についてもご紹介しています。
ハンドルロックを解除する
車のエンジンを切った後に、ハンドルを切るとハンドルがロックされて回せなくなります。盗難防止のためです。ハンドルロックがかかっているとエンジンはかかりません。
そんな時はキーを回しながら(ボタンを押しながら)軽くハンドルを左右に切ってみましょう。ハンドルロックが解除されるはずです。ロックが外れるとエンジンがかかります。
ガス欠ならガソリンを入れる
当たり前ですが、ガソリンが切れているとエンジンはかかりません。このトラブルは、レンタカーや代車等の「乗りなれていない車」の時に起こりやすくなります。
というのも「ガソリンの残量を警告する表現方法が車によって違う」からです。
例えば、次のように違います。
- ガソリン残量マークが「点灯」で残量がほぼ 0
- ガソリン残量マークが「点滅」で残量がほぼ 0
- ピーといった音が鳴ると残量がほぼ 0
経験上「まだ大丈夫かな?」といった思い込みがトラブルにつながります。私も過去に、これで失敗しました(笑)。
ガソリン切れの疑いが強い場合は、近くにガソリンスタンドがあるかどうか調べてみましょう。セルフでないスタンドの多くが、10リットル程度のガソリンを持ち運びできる携行缶を貸し出してくれます。
ガソリンの携行缶は、市販品だとこんなものがあります。
最近多くなっている自分で給油するタイプのスタンドはセルフスタンド。昔ながらのサービスマンに給油してもらうスタンドはフルスタンドと呼びます。
携行缶の貸出サービスは、フルスタンドに多いようです。ただ、セルフでも貸出サービスが用意されているところもあります。私もセルフで、携行缶の貸出を利用したことがあります。電話で確認してから行動すると無駄がありません。
ただし、貸出の時には保証金として数千円から一万円程度を預けることになります。これは缶を返せばかえってきます。
バッテリーあがりに対処する
さて、ここからは「うっかりミス」というよりも、ちょっと手ごわいトラブルの領域に入ってきます。
バッテリーあがりの現象は、バッテリーの能力が下がることで起きます。それには原因があるはずです。なにか心当たりはないでしょうか?
- 車内灯などを点けっぱなしにしていた
- もともとかかりにくかったが寒い朝に症状がひどくなった
- 長い間エンジンをかけずに放置していた
特に、バッテリーあがりは気温の低い冬に起こりがちです。低温下では電池の性能が十分に発揮されません。
上がっているかどうかの判断は、エンジンをかけようとする時の音が参考になるはずです。
完全にバッテリーが放電するとエンジンがまったく回ろうとしません。無音です。ブースターケーブルを使って他車に助けてもらうか、バッテリーの交換を検討しましょう。ヒューズ切れやエンジンの故障の疑いもあります。
いつもよりも弱々しい感じがすれば、バッテリーが弱ってきている証拠です。バッテリーの液量が減っていないか? バッテリー端子(+-)が接触不良をおこしていないか? を確認してください。これもブースターケーブルを使って他車に助けてもらうか、バッテリーの交換を検討しましょう。
いつもどおり元気であれば、バッテリーあがりではないかもしれません。原因としては、プラグかぶりが考えられます(※ ヒューズ切れ、プラグかぶりについては次の章を参考にしてください)。
全般的に、続けて音を聞き続けるのはよくありません。というのも、エンジンを回そうとすればするだけバッテリーは消耗してしまうからです。2〜3回、音を確認したら一分ほど休ませてあげましょう。そうしないと、バッテリーは完全に力尽きてしまうかもしれません。
プリウスのようなハイブリッド車の多くは、バッテリーが2つ付いています。特に3代目プリウスのバッテリーは、エンジンルームではなく、座席の後ろにあるトランクの下についています。交換を検討なさるなら参考にしてください。
もし他の車に救援をたのむのなら、ハイブリッド車は避けてください。例えばプリウスのような車に救援を頼むと、救援するはずのプリウスの方が壊れてしまうことがあります。
それでもブースターケーブルを使ってプリウスで救援してもらうなら、ケーブルをつないでいる間はエンジンを掛けてはいけません。詳しくは、次の記事でご確認ください。
その他の故障(プラグかぶりなど)の修理をする
エンジンが「キュルキュルキュル!」と比較的力強く回るけど、かかららないことがあります。これはおそらく、バッテリーあがりではありません。可能性が高いのは、プラグかぶり、ガス欠です。
エンジンには点火プラグと呼ばれる部品が付いています。つまりこのプラグで火花を飛ばし、ガソリンを爆発させる訳です。
「プラグかぶり」とは、このプラグの先端がガソリンで濡れてしまうことです。すると火花が飛ばず、エンジンはかかりません。
対処法は、
- ガス欠であればガソリンを入れる
詳しくは「ガス欠」の章を参照してください。 - 時間があればプラグの先端が乾くまで待つ
乾くまでの時間は、プラブの状況により様々です。10分待てばかかることもありますし、1〜2時間待ってもかからないこともあります。 - プラグを取り外して先端を拭く
点火プラグを外して、先端を布などで拭けばOKです。ただ安全に関わることなので、プロの方以外にはおすすめできません。ロードサービスなどを利用して、的確な判断と確実な作業をお願いしましょう。
その他にも、ヒューズ切れ、セルモーターの故障、エンジンの故障などが考えられます。ヒューズの交換などは比較的簡単な作業ですが、切れる原因がヒューズ以外にあることもあります。一見簡単な作業でも、対応した経験がなければプロに任せることをおすすめします。
スマートキーのトラブル
スマートキーを採用している車は、スマートキーが故障するとエンジンはかかりません。とはいえ、このキーはまず故障しません。スマートキーのトラブルのほとんどが電池切れです。
スマートキーが電池切れを起こしても、車のドアを開けて車に乗り込みエンジンをかけることができます。方法は次の記事に書いています。メーカーごとに手順が違います。
スマートキーの電池は自分で交換できます。交換の仕方は次の記事に詳しく書いています。こちらもメーカーごとに手順が違います。
さらに、スマートキーの使い方に不安があるあなたには、次の記事をおすすめします。「ドアのロック」から「エンジンの始動・停止」などの操作をていねいに説明しています。
損しないロードサービス活用法
自動車保険には、無料で使えるロードサービスが付いていることがあります。保険会社のサイトか電話で確認してみましょう。契約があるなら使わない手はありません。ガス欠でも無料で出張してくれることもあります。
保険会社 | 連絡先 |
---|---|
あいおいニッセイ同和損保 | 0120-024-024 |
アクサダイレクト | 0120-699-644 |
イーデザイン損保 | 0120-049-095 |
SBI損保 | 0800-2222-581 |
おとなの自動車保険 | 0120-00-2446 |
セコム損保 | 0120-210-545 |
ソニー損保 | 0120-101-789 |
損保ジャパン日本興亜 | 0120-365-110 |
チューリッヒ | 0120-860-011 |
東京海上日動 | 0120-119-110 |
三井住友海上 | 0120-096-991 |
三井ダイレクト損保 | 0120-638-312 |
有料ロードサービスとしては「JAF」をご紹介しておきます。国内で一番有名なので安心です。
詳細な情報はこちら ⇒ JAF会員なら安心&充実のロードサービスが日本全国24時間、365日無料!
さいごに
最後に、おさらいです。
まず、うっかりミスが原因の対処は、
- シフトをP(パーキング)に入れる
- ブレーキを確実に踏む
- ハンドルロックを解除する
- ガス欠ならガソリンを入れる
解決できなければ、自動車保険の無料ロードサービスが使えるかを確認しましょう。
修理の経験豊富な方向けの対応方法は、
- バッテリーあがりに対処する
- その他の故障(プラグかぶりなど)の修理する
経験が浅い方は、プロに頼んだ方が良いレベルです。これも、無料のロードサービスが使える場合があります。落ち着いて検討してください。
あわせてハイブリッド車の注意点も見てきました。特にバッテリーあがりのトラブルには注意しましょう。そして、スマートキーのトラブルですね。電池交換などは、意外と簡単にできてしまいます。
最後に、損をしないロードサービスの活用法でした。
車にトラブルが起こると、なにかと焦ってしまいます。それはそうですよね。この記事を書いている私もそうです。ただ、少しでも対処法が頭に思い浮かぶと、案外落ち着いてきたりします。
もし、トラブルの真っ最中なら「ページトップあたりの目次」に戻って、眺めなおしてみてはどうでしょう。即解決へのヒントが隠れているかもしれません。
最期までご覧いただきありがとうございました。少しでもトラブル対応の助けになれば嬉しく思います。