プリウスはオイル粘度に要注意!燃費やエンジンへの影響は?

燃費

「そろそろ、オイル交換の時期だな。」

「前回からの、走行距離を見てみるか。」

そんなことを思いながら、ディーラーの点検書類を取り出して確認してみました。すると …

プリウスのエンジンオイルの明細

「あれっ? 前回入れたオイルは、5W-30Wだって?」

「プリウスの推奨オイルは、0W-20Wだったはず!」

点検等の細かいことは、ディーラーのTさんに任せています。なので、エンジンオイルの交換でも、粘度までは指定していないのでした。ディーラーの判断なので問題はないのでしょう。

ただオーナーとしては、出来るだけ良いコンディションで乗りたいものです。ついては、プリウスのオイル粘度について調べてみました。

プリウスのベストなオイル粘度

プリウスの取扱説明書には、使用可能なエンジンオイルの種類がいくつか載っています。

3代目プリウスに使用可能なオイルの種類(粘度)

そして、この表に書いてあるオイルの中から「外気温に適した粘度のものを使用しましょう」と書いてあります。

ぱっと見る限り、マイナス20度とかにならない限りどのオイルでもいいような書き方です。ただ表の一番上の部分をよく見ると、0W-20(推奨)と記載されています。

つまりトヨタは、0W-20 のオイルを勧めているのです。

ではなぜ、トヨタはプリウスにこの粘度のオイルを推奨しているのでしょうか? その理由を知るためにも、それぞれの「オイル粘度の特徴」について見ていきましょう。

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0W-20 がベストな理由

エンジンの内部

それぞれのオイルの、粘度の特徴を上げてみます。

温度によるオイルの特徴
  • 0W-20  低温ですごく柔らかい
  • 5W-20  低温で柔らかい
  • 5W-30  低温で柔らかく高温に強い
  • 10W-30 低温では硬いが高温に強い

このように、低温でもすごく柔らかい 0W–20 から、高温には強い 10W–30 まで、エンジンオイルには温度に対する粘度の特徴があります。

低温でも柔らかいオイル

低温でも柔らかいオイルは、エンジン内部の抵抗が少ないので、燃費が良くなる傾向があります。あわせて、冬の氷点下のような悪条件でもエンジンが掛かりやすくなります。

高温に強いオイル

対して、高温に強いオイルはエンジンに高い負担が掛かるスポーツ走行などに向いています。温度がかなり高くなっても、エンジンが壊れる可能性を少なくすることができるからです。

これらの特徴を考えると、プリウスに向いているエンジンオイルが見えてきます。

プリウスはスポーツカーではありませんので、高温に強いオイルは必要はありません。逆に燃費は大切なアピールポイントなので、プリウスにはできるだけ柔らかいオイルが向いていると言えます。実際に新車が納車される時には、0W-20 の粘度のオイルが入ってます。

またそれぞれのオイルでは、どれくらい燃費は変わるのでしょうか? 今回は、ちょっと硬めのオイル(5W-30W)が実際に経験できましたので、これについても引き続き見ていきましょう。

粘度による燃費の違い

エンジンオイルが流れているところ

実際に 5W-30 の硬めのオイルを入れると、燃費は変わってしまうのか? プリウス乗りとしては気になるところです。

今回の経験から判断すると、オイルの粘度で燃費は変わっていると思います。ただし、ちょっとだけですけどね。

毎朝ちょい乗りをする生活をしているので、メーターに表示される燃費データから増減をザックリまとめてみました。

5W-30での燃費(感覚含む)
  • 冬のちょい乗り・・・10%減
  • 冬の長距離・・・・・変化なし
  • 夏のちょい乗り・・・5%減
  • 夏の長距離・・・・・変化なし

あくまで我が家での環境が前提ですが、ちょい乗りをすると顕著にに変化が出るように感じます。特に冬場ですね。逆に長距離では、ほとんど変わらないか誤差範囲でしょう。

ただこれが、5W-30 ではなく 10W-30 だとしたら、話は少し変わってきます。やはり、10W はやめた方が良いと思います。

つまり燃費の視点から考えても、「ちょい乗りは ほとんどしない!」というオーナーさん以外は、0W-20 のエンジンオイルを入れることをお勧めします

では最後に、エンジンへの影響について。ディーラーに直接聞いてみましたので、参考にしてください。

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粘度によるエンジンへの影響

最後に頭をかすめたのが「オイルの粘度が高いと エンジンに悪い影響が出てしまうのか?」という心配です。

これについては、ディーラーのメンテナンス担当の方に確認してみました。その結果、プリウスに「5W-30」のオイルを入れても問題はないそうです。ちょっとホッとしました。

プリウスのエンジンオイルの明細

ただ、重箱の隅をつつくようなことかもしれませんが「問題はないがベストでもない」ということです。

個人的には、トヨタのディーラーなんだからトヨタがプリウスに推奨している 0W-20 を入れて欲しかったと思います。その後、ディーラーのTさんには「次のオイル交換では0W-20をお願いします」と粘度を指定しておきました。

もしあなたがディーラー任せにしているのなら、納品書の明細を確認してみてください。燃費重視のプリウスオーナーなのに、5W-30 のオイルが知らないうちに入っているかもしれません。

まとめ

エンジンの内部

プリウスに入れるオイルの粘度が 5W-30 であっても、エンジンの調子等にはあまり影響がないのは分かって頂けたと思います。燃費についても、ちょい乗りが多くないなら、恐らくそんなに変わることもありません。

後で周りに聞いてみると、ディーラーは迷わず万能選手の 5W-30 を入れるディーラーも多いとのこと。エンジンにも悪影響が出ないので、そんなことは良くあるようです。

やはり満足するメンテナンスを受けるには、それなりの知識と営業さんとのコミュニケーションが欠かせないようです。

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