プリウスの運転の仕方!すぐ分かる非公式マニュアル
プリウスの運転の仕方は、そんなに難しくはありません。ただ、初めてプリウスを運転される時には、あらかじめ操作の基本を押さえておくことをおすすめします。なぜなら、プリウスは普通の車とは操作方法が少しだけ違う部分がありますから。
我が家の30系プリウス(3代目)は、購入からすでに7年目。車はやや年期が入ってきましたが、その代わりにプリウスの操作については熟知出来ました。そして最近では、プリウスの運転の仕方について質問を受ける機会も多くなりました。
そんな訳で今回は、プリウスの運転の仕方について書いてみます。基本さえ知ってしまえば、ハイブリッド車の運転も楽しくなってくるものです。
あわせて、プリウスならではの「操作の注意点」についてもご紹介しますので、ぜひお付き合いください。
シフト操作の基本
プリウスを初めて運転する時に、戸惑ってしまうのが独特のシフトレバー操作です。ただ基本的な機能は、普通の車とほぼ同じですので安心して下さい。
発進するにも停車するにも、シフト操作は必要ですので、
- シフトポジションの意味
- シフトのホームポジションについて
この2つを、サクッと見ていきましょう。
シフトポジションの意味
まず最初に、プリウスのシフトの意味を把握してしまいましょう。以下の5つが、各ポジションの使用目的です。
- D:ドライブ
通常走行のポジションです。 - P:パーキング(スイッチ)
駐車または停車時に使います。オートマチック車のPレンジと同じ意味です。 - R:バック(リバース)
バックする時に使います。 - N:ニュートラル
ほとんど使いません(理由は後ほど)。 - B:エンジンブレーキ
強いエンジンブレーキが必要な時に使います。
プリウスの運転で最低限必要なのは、上から3つ(ドライブ・パーキング・バック)です。これら3つが使えるだけで、プリウスの運転が出来ると言っても過言ではありません。もちろん、それぞれの意味は普通の車と同じです。
ここでのチェックポイントは、P:パーキングスイッチ。パーキングに入れる時には、シフトレバーで操作するのではなく、シフトレバーの右上にある「パーキングスイッチ」で操作します。
■ 3代目プリウス
■ 4代目プリウス
具体的な操作方法としては、フットブレーキを踏みながら(プリウスが停止した状態で)Pスイッチを押すだけ。そうすれば、スイッチにある緑色のランプが点灯して、パーキングに入ったことを知らせてくれます。
シフトのホームポジションについて
シフトのポジションについて、覚えておきたいことがもう1つ。プリウスのシフトレバーには、ホームポジションがあります。
ホームポジションとは、いつも「その位置にいる」ということ。つまり、どのレンジにシフトノブを倒しても、手を離すと最初の位置(左側の●の位置)に自分で戻ります。
そのためレバーの位置では、どのポジションに入っているのかは分かりません。ポジションを確認するには、速度計の横にあるインジケーターの表示を見るしかありません。
最初は面倒と思われるかもしれませんが、慣れてしまえばいちいちメーターを目視しなくても体感的に分かるようになります。このあたりは、3代目のプリウスでも4代目のプリウスでも、ノブのデザインが違うだけで基本的な操作は一緒です。
発進の操作
シフト操作の基本が分かったら、いよいよ発進の仕方です。
ワクワクしませんか! 今思えば昔の私はそうでした。そんな気持を思い出しながら、引き続き基本の基本からご説明します。
プリウスの発進操作は、以下の通りです。
- パワースイッチをON
スイッチはブレーキを踏みながら押します。レディランプが付けば走行可能状態です。 - シフトレバーを Dポジションへ
ここもブレーキを踏みながら、シフトレバーを操作します。 - パーキングブレーキの解除
パーキングブレーキを再度踏めば解除出来ます。 - アクセルを踏む
通の車と同じ操作です。
ここでのポイントは、パワーボタンを押してもエンジンはすぐにはかからないこと。その代わりにレディランプが点灯します。
プリウスは、エンジンがかかっていなくても走行出来ます。走れるか走れないかは、レディランプが点灯しているか消えているかで判断できる訳です。
プリウスのエンジンは、必要に応じてかかったり止まったりします。ただ乗り込んですぐにエンジンをかけることもできます。それについてはこちらの記事を参照してください。
また、足元のペダルは普通の車と変わりません。パーキングブレーキは、足で操作するタイプ。
踏み込めばロック、もう一度踏み込めば解除できます。
さて、ここまで基本的な操作を見てきましたが、ここからは実際に運転する時の注意点について見ていきましょう。ここが分かれば、プリウスの隠れた魅力を持て余すこともありません。
運転時の2つの注意点
ここまで読んでいただいたあなたは、すでにプリウスの運転の仕方をほぼ理解されています。ただ個別の操作方法については、注意点が2つほどありますので、もう少しだけお付き合い下さい。
停車時に Nレンジは使わない
信号待ちなどのちょっとした停車時間に、あなたならシフトポジションを「どのレンジ」にしておきますか?
今までのオートマチック車やマニュアル車なら、だいたいNレンジかPレンジだと思います。フットブレーキから足を開放したいですからね。
ただプリウスでは、Nレンジを使わないことをおすすめします。なぜなら、Nレンジでは充電が行われないからです。
プリウスはバッテリーに常に電気をためています。たまった電気が少なくなれば、自動的にエンジンをかけて充電を開始します。
ただこの充電が、Nレンジでは行われないんですね。なのでプリウスの場合は、Nレンジはちょっと都合が悪いポジションとなってしまいます。
こんな理由から、停車時のNレンジの使用は良くありません。Nレンジに入れている時間が極端に長くなると、バッテリーの充電量が足りなくなって、インパネに警告が出ることもあります。
下り坂では Bレンジを使う
急な下り坂や長い下り坂を走る時に、プリウスではBレンジを使用します。その理由は、エンジンブレーキを効かせるためです。
普通のオートマチック車でも、エンジンブレーキを強く効かせたい時にはシフトダウンをしますよね。それと同じく、安全を考慮しての運転方法です。
Bレンジを使わないと、走行条件によってはブレーキが熱を持って効きにくくなる事があります。これはプリウスでも同じですから十分な注意が必要です。
ただプリウスを乗りこなしたい場合は、もう少し上手な「Bレンジの使い方」があります。燃費がグンとあがります。
操作のまとめ
プリウスの運転の仕方について、色々と書いてきました。内容が盛り沢山になってしまいましたので、ここでまとめておきます。
- シフトポジションの意味
- D:ドライブ
- P:パーキング(スイッチ)
- R:バック(リバース)
- N:ニュートラル
- B:エンジンブレーキ
- 発進の仕方
- パワースイッチをON
- シフトレバーを Dポジションへ
- パーキングブレーキの解除
- アクセルを踏む
- 運転時の2つの注意点
- 停車時に Nレンジは使わない
- 下り坂では Bレンジを使う
そして「プリウスの運転の仕方」を動画で確認すれば万全です。
レンタカーを借りる時の例ですが、実際の操作がより具体的にイメージ出来るはずです。
最後に
直接の操作とは離れますが、プリウスのことについて少しだけ。プリウスは「運転がしにくい」と時々言われますが、それはおそらく次の理由からです。
- 車両感覚がつかみにくい
- 後方の視界が悪い
- Aピラーの死角が大きい
アドバイスが出来るとしたら ...
- 車両感覚は慣れるしかない
車両感覚がつかみにくいのは事実です。プリウスは流線的なボディ形状をしていますから。これはプリウスに限らず、今時のデザインの車に慣れるしかありません。 - 後方の視界はバックミラーで確認
後方の視界についても、あまり良くありません。もし選べるのであれば、バックモニターが付いたプリウスを選びましょう。コンビニの駐車場などで、バックする時の安全性が劇的に上がります。 - 死角は体制を変えてカバーする
Aピラーの死角(特に右前方)は、若干大き目です。なので、右折時の視界を確保するなら、状況に応じて頭や上半身を左右に振って下さい。死角が少なくなります。
さらにプリウスの運転をより実感するなら、パノラマ動画がおすすめです。スマホでもPCでも画面をグリグリ上下左右に動かすと、まさにプリウスを運転している気分。運転席からの景色が360度見渡せます。
プリウスの運転を満喫した後は、最後にプリウスの止め方ですね。操作はとっても簡単です。駐車場に止めたら、パーキングブレーキを足でかけて下さい。それからPスイッチを押して、Pレンジにします。後は電源を切るだけです。
プリウスは、乗ってみると不思議と魅力のある車です。その筆頭が燃費が良いという事ですね。最期までお付き合いいただきありがとうございました。
プリウスの運転方法や燃費についても、たくさん記事を書いています。読んでいただければ、その魅力がなぜだか分かっていただけると思います。ぜひぜひ見ていって下さい。