ヘッドライトにピカール!その黄ばみ取りの基礎知識

2016年4月16日

ヘッドライトの黄ばみを、ピカールで取る。今となっては定番ですよね。なんと言ってもお手軽ですから。ただ、今からピカールでライトを磨くなら、あらかじめ基礎知識に触れておくことをおすすめします。事前に頭に入れておけば、失敗が少なくなるはずです。

実は私も、いくつものライトを磨いてきました。年代の古い車は、黄ばみがひどかったものです。せっせ、せっせと、磨いていくうちに、いろいろな疑問を感じたものです。そしてその都度、解決してきました。そして分かったことは、「ピカールについての知識」の大切さ。知っておいても損はありません。

今回は、ピカールを使った黄ばみ取りの基礎知識です。施工前から施工後まで、順を追ってご説明します。

ヘッドライトにピカールは使えるのか?

ピカール金属磨きのパッケージ

そもそも金属磨きであるピカールを、ヘッドライトの黄ばみ取りに使っても大丈夫なのでしょうか? 今時のヘッドライトは、ほぼプラスチックで出来ていますからね。答えは、大丈夫です。ピカールはプラスチックでも使えます。

「ピカール金属磨き」について

ピカールは、商品名では「ピカール金属磨き」となっていますが、プラスチックに使用しても問題ありません(自己責任ですが)。

ピカールの説明書き(プラスチック類について)

実際に、ボトルに表示されている説明でも「使用に適するもの」としてプラスチックも表記されています。

ピカールは、主に金属磨きに使われています。しかし「DIYでのヘッドライト磨き」にもよく使われます。なぜなら、ピカールで磨くと黄ばみが取れることが知られているからです。ただ、ピカールで磨いてもライトの黄ばみが必ず取れるとは限りません。取れるかどうかは、次の章の「ピカールの黄ばみ取り効果は?」を読むと判断しやすくなります。

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ピカールの黄ばみ取り効果は?

まず、「プロの黄ばみ取り」と「ピカールの黄ばみ取り」を比較して、効果の違いを見てみましょう。

プロのショップにヘッドライト磨きを頼むと、だいたい次のような工程で作業します。作業の目的は、黄ばみの除去と磨き、そして表面の保護です。プロはピカールを使いません。

  1. 耐水ペーパーでの研磨
  2. 液体コンパウンドでの磨き
  3. コーティング剤での保護

ピカールで磨く効果は、2つ目の「液体コンパウンドでの磨き」と同じ効果があります。逆に言えば「工程全体の中の 1つの作業」でしかありません。

次に「プロ磨きの例」と「ピカール磨き」を、研磨の番手に注目して比較してみましょう。プロの場合は、粗めから細めへと少しずつ細かい番手に変えていきます。

プロの磨きピカール磨き
1.研磨作業(耐水ペーパー)1000番
1500番
2000番
なし
2.磨き作業(コンパウンド)3000番
7500番
9800番
約4000番

番手という視点で考えても、ピカール磨きは「工程全体の中の 1つの作業」だということが分かります。

研磨の番手について

ペーパーやコンパウンドは、状況により変える必要があります。番手(粗さ)については、こちらの記事に詳しく書いています。

以上のことから、ピカールは手軽だけど「黄ばみの取れ具合は限られる」と言えます。耐水ペーパーで研磨しないと、ひどい黄ばみは取れません。ただ、軽い黄ばみは取れます。つまり「ピカールでのライト磨き」は、黄ばみやくもりが軽い場合に効果があると言えます。

さらに磨きの仕上がりを考えると、極細のコンパウンドまでの作業がおすすめです。

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ピカールで黄ばみはどれくらい取れる?

ピカールは「ひどい黄ばみ」には効果が少ないとしても、どれくらいの黄ばみだったら綺麗になるのか? なにはともあれ、効果が分かる動画を見てみましょう。

結果としては、先程書いた通りに「軽い黄ばみ」なら綺麗になります。磨き前の「薄い黄ばみ」の状態と比べて、磨いた後はライトがスッキリと輝いています。

さて、ヘッドライト磨きの工程です。

ピカールで磨きの工程
  1. 作業前にマスキングする
    磨き作業をする時の、ボディの保護には「マスキングテープ」の使用が理想的です。おすすめは3M製のスコッチ。接着力もあり、はがしても糊が残らないので最近のお気に入りです。アマゾンでも売っています。
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  1. 磨く前に ライトの汚れを取る
    ピカールの研磨粒子は、目にも見えない3マイクロメートル。これより大きな汚れが残っていると、思いのほかに深い傷が付いてしまいます。ピカール磨きで「失敗する原因」は、こんな基本的なところにも隠れています。
  2. 根気よく黄ばみを取る
    どれくらいの時間を掛けるのかは、ケースバイケースです。目安としては、白いウエスに黄色い汚れが付かなくなるくらいまで。ピカールは安価です。でも量はたっぷり。これが1本あれば、車に限らず長く便利に使えます。
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ライト磨きでピカールを使う良さは、なんと言っても手軽なこと。ただ、ピカールだけでライト磨きを終わってしまったら、心配なこともあります。

ここまで読んでいただいたら、薄々お気づきだとは思います(笑)。そうです、引き続き「コーティング」について見ていきましょう。

ピカール後の コーティングは必要?

SOFT99-ヘッドライトリフレッシュ・クリーナー

ピカールでライトの黄ばみを取った後、実際にコーティングは必要でしょうか? 答えは、良い状態を長く持たせたいのなら必要です。理由は、その後の劣化を遅らせるため。

新車のヘッドライト表面には、黄ばみや曇りを防ぐためのコーティングが施してあります。これは紫外線や傷に弱いプラスチック(ポリカーボネイト)の劣化を防ぐのが目的です。

黄ばみの原因について

新車から長い年数が経過すると、コーティング済みでもライトは黄ばみます。その原因は次のようなものです。

  • 紫外線による劣化
  • 傷による劣化
  • 熱による劣化

「黄ばみの原因」についての、詳しい記事はこちら。

ピカールで磨くということは、黄ばんだ「コーティング」と「ライトの表面」を削り取っている訳です。つまりポリカーボネイトがむき出しの状態になりますから、そのままでは劣化が早く進んでしまいます。この劣化を、少しでも遅らせるための手段がコーティングです。

ピカールで黄ばみが取れていれば、コーティング作業はそんなに大変ではありません。ちなみにアマゾンでよく売れている「ヘッドライトコートNEO」を使うと、次のような簡単な手順で済みます。

  1. マスキング(ピカール後は不要)
  2. 研磨(ピカール後は不要)
  3. 洗浄(ピカール後は不要)
  4. 混合液の塗布
  5. 重ね塗り
  6. 乾燥
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もちろんコーティングしても、いつまでも効果が続くことはありません。ただ、また黄ばみ始めるまでの期間は長くなります。商品や環境にもよりますが、コーティングしてから黄ばみ始めるのは「半年から1年」。コーティングしないと「1ヶ月から3ヶ月」で劣化してしまいます。

プロ志向のコーティング剤について

少しでもヘッドライトの輝きを長く持たせたいなら、プロ志向のコーティング剤もあります。

先程の「ヘッドライトコートNEO」など、業務用を含めてコーティング剤を4つ紹介しています。

まとめ

ピカールを使った「ヘッドライトの黄ばみ取り」の、おさらいとまとめをしておきます。施工前から施工後までの、基礎知識のポイントです。

ピカールでの黄ばみ取りのまとめ
  • ヘッドライトにピカールは使えるのか?
    ヘッドライトにピカールを使用しても大丈夫。ただし自己責任でお願いします。
  • ピカールの黄ばみ取り効果は?
    ピカールの黄ばみ取り効果は「液体コンパウンド(4000番)とほぼ同じ」です。
  • ピカールで黄ばみはどれくらい取れる?
    「黄ばみのひどいライト」は綺麗になりません。「軽い黄ばみ」なら綺麗になります。根気よく磨けば、それなりに取れます。
  • ピカール後のコーティングは必要?
    劣化を少しでも遅らせる手段がコーティングです。これをやらないと、1ヶ月から3ヶ月で黄ばみが始まります(商品や環境に左右されます)。

古くなれば、ヘッドライトだって黄ばみます。綺麗にするには、手間も掛かります。でもメンテナンスで試行錯誤していると、なんだか楽しくなってきますから不思議ですよね。愛車の手入れをしながら、私はいつもそう感じています(笑)。ぜひ、あなたに合った黄ばみの取り方を見つけてください。

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2016年4月16日ヘッドライト