ヘッドライトのLEDとHIDの比較!バルブの具体的な選び方まで

2015年6月12日ヘッドライト

「愛車のヘッドライトが 暗くて見えないっ!」そんな時に考えるのが、バルブの交換ですよね。明るいヘッドライトの車に乗ってみると、その視界の良さにある種の感動を覚えます。

そして「バルブでも交換してみるかー!」ということになる訳ですが、ここで問題発生です!

それは、LEDにするか ..HIDにするかっ?

人生の分かれ道です(笑)。

そこでLEDとHIDを比較するために、仲良くしてもらっているディーラーの営業さんや、カー用品店の店長さんに聞きまくり、ためになるデータをガッチリ仕入れました。

そのデータをもとに「比較から交換までのポイント」を整理したものが次の5つです。かなり盛りだくさんですが、心配はいりません。この「5つのポイント」を押さえれば、バルブの選び方が見えてきます。

明るさで比較する

プリウスのハロゲンヘッドライト

愛車のヘッドライトで気になるのは、なんといっても「明るさ」でしょう。夜の運転では、疲れはもちろん安全面でも明るさが大きく影響します。

LEDとHIDを比較すると、現在のところ明るさではHIDに軍配が上がります。LEDの進歩も目を見張るものがありますが、まだまだHIDにはかないません。

明るいLEDと聞いて真っ先に思いつくのは、メーカー純正のヘッドライトです。なぜ、メーカー純正だったらいいのか? それは、ライトユニット全部がLED専用設計だからです。

その証拠に、明るくて優秀なLEDヘッドライトのほとんどが自動車メーカーの純正品です(初めからLED搭載のもの)。

メーカー純正LEDの優位性ついて

自動車メーカーは「LED光源のクセ」を研究し尽くして、レンズ・反射板を含めたヘッドライト全体を独自に作りあげています。

それに対して「社外品LED」では、バルブだけで勝負しなければなりません。そのため純正品に近い性能をたたき出すには、多くの実績と研究が必要と考えられます。

そもそも、元々LEDやHIDではないヘッドライト全体の設計は、ハロゲンに合わせて作られています。その点HIDは技術も蓄積されていますから、ハロゲンに近い特製の製品が多くなっているのが現実だと思います。

そのため、今まではLEDで「純正と同等の性能」にこだわる場合は、ヘッドライト全体をメーカー純正のものに、まるごと交換することを今まではおすすめしていました。

ただ最近は、メーカー純正のLEDにも迫る「よくできた社外品のLEDバルブ」が発売されています

そしてLEDバルブだけを交換するとしたら、価格が高くても最新で高輝度の製品を選ぶべきです。というのも、明るさはもちろん新しいものほど熱対策が優れているからです。

実際に、最新LEDの発光素子は熱の発生がかなり抑えられているようです。LED技術の進歩には、うっかりすると取り残されてしまいそうです。

寿命で比較する

電球のフィラメント

これはLEDもHIDも同じなんですが、従来のもの(ハロゲン)とは違って「フィラメント」がありません。

裸電球の中にある「クルクル巻かれた小さなバネ」みたいな、あれがないんです。

フィラメントがないから、切れることもない。

そう考えると、一見両方とも寿命が長そうですよね。ただこれは、そう単純な問題ではありません。なぜならLEDはバルブだけで製品として成り立っているのですが、HIDは高電圧を発生させる電源がセットで必要になるからです

HIDは 点灯と消灯が苦手

HIDは、LEDに比べて「点灯と消灯の繰り返しが苦手」です。ヘッドライトの点滅の回数が極端に多くなると、HID製品の寿命は少しづつ削られていきます。

後術するパッシングでも説明する通り、HIDを急に明るくするにはそれなりの高電圧が必要です。その高電圧が、バルブや電源の寿命を縮めてしまうリスクになっているのは間違いありません。

HIDでの電源(バラスト)の故障について

極端に低価格なHID製品では、バラストと呼ばれている電源の故障事例がよく聞かれます。

HID製品を選ぶ時には、バルブの性能だけではなく「バラストの品質」にも気を配るべきです。

またHIDでは、暗さを感知してライトを点灯する「オートモードは控えた方がいい」との意見もあります。理由は、暗めの高架下などを通るたびにヘッドライトが自動で点滅しままうから。

超高電圧で点いたり消えたりを繰り返すってことは、ヘッドライトユニットにもストレスがたまるという訳です。

これについては、一流メーカーの製品を選んでいればそれほど気にするほどのことではないと思います。これらの製品は優秀なものが多いですから。通販のコメントなどを見て、粗悪品は避けておきましょう。

結局、LEDとHIDを寿命で比較すると、高電圧に対する弱点がないストレスフリーのLEDが圧倒的に有利です。

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メリットとデメリット

明るさで比較すればHIDが優勢ですが、LEDの良さもあります。それは、点灯した瞬間の「立ち上がりの早さ」です。

例えばあなたが、日差しの強い日に運転していて「暗いトンネル」に突入するとします。もちろん真っ暗になりますから、すぐにライトを点けますよね。

でも、HIDだとライトを点けてもすぐには明るくなりません

もちろん製品によっても違いは出てきますが、取りあえず動画で確認してみましょう。

ご覧のように、ライトを点灯してから明るくなるまでの時間にかなりの差があるのが分かります。

  • HID:全開に明るくなるまでに 10〜20秒
  • LED:点灯してから 数秒で全開

バルブの反応が遅いと、トンネルに突入してしばらくは「みっ、見えないっー!」といった冷や汗をかくことも考えられます。

また「パッシング」にもその影響が出てしまいます。

走行中に危険を知らせる時などは、パッ!パッ!と、一瞬で全開に光るLEDが向いています。逆にHIDは、その反応の遅さから小気味よいパッシングは苦手でなんですね。

ただ最近のHIDは、電圧をデジタルで制御しながら超高電圧を発生させて「立ち上がりの遅さをカバーしている製品」もあります。気になる方は、パッシング可能と表示してあるものを選ぶと良いと思います。

バルブの具体的な選び方

明るさにこだわってヘッドライトのバルブを交換するとしたら、実績のあるHIDでしょう。

ただHID並の明るさを求めないなら、LEDの先進性も捨てがたいものがあります。もしもLEDがお好みなら、トップクラスの「品質の良いバルブ」をおすすめします。

どちらも製品の入れ替わりが激しいので、選び方としては「上質なブランド」を見つけなければいけません。

そこで、LEDとHIDの有名ブランドを2つご紹介しておきます。

LEDのブランドについて

LEDでは車好きが集まることで有名な「みんカラ」で、2020年上半期のヘッドライト部門で1位を取った「fcl.(エフシーエル)」をご紹介しておきます。

fclヘッドライトの特徴は次の通りです。

  • HIDを超える明るさ
  • スイッチオンでMAX点灯
  • 一体型でカンタン取付
  • 取付可能車種 拡大

詳細は、fclのサイトでご確認ください。

我が家のプリウスもFCL

実は、我が家のプリウスもfclのLEDバルブを使用しています。使っているバルブが賞を取るのは嬉しい半面、たまに値引きになると複雑な気分です(笑)。

fclのヘッドライトを取り付けているところ
fclのヘッドライトを取り付けているところ
HIDのブランドについて

HIDでは「スフィアライト」というメーカーがおすすめです。ホームページの下の方に「ユーザーの声」の項目があり、その中で「みんカラ風」の口コミが見られます。

このブランドは自分で取り付けても保証付きです。評判が良い電話サポートもあり安心。実績と安定感は抜群です。

スフィアライトの保証期間
HIDバルブ1年
バラスト3年 ※ 有料オプションにて永久保証(車を乗り換えるまで)

詳しくは、スフィアライトのサイト でこ確認ください。

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バルブを選ぶときの注意点

最後になりますが、バルブの色について。これはは視認性(見やすさ)を重視して「実用性重視の4300Kから 定番の6000K程度」を選ぶのが無難です。

ヘッドライトの色温度
K(ケルビン)とは

K(ケルビン)とはライトの色温度のことで、数字が大きくなればそれだけ青みが強くなります。

感覚的には、昼間の太陽光が5000K程度です。8000K以上の青白いヘッドライトもありますが、車検にはほぼ通らないでしょう

さらに青すぎる光は、その印象とは違って雨の日などはかなり見えにくくなります。見た目はカッコイイのですが、実用面でのメリットはありません。

ヘッドライトのバルブを交換する際には、もうひとつも気をつけておきたいことがあります。

先程も少し触れましたが、車検に通るかどうかです。明るさはもちろん、配光にも注意を払えば車検で苦労することもなくなります。

詳しくはこちらの記事で書いています。ぜひ参考にして下さい。

まとめ

LEDは新製品が続々と出てくので目が離せません!満足のいくバルブが、そろそろ出てくる時期かも。

そんな最新技術を駆使したLEDのスペックを、眺めるだけでもワクワクして楽しいものです。もうそろそろ、LEDがHIDを凌駕することになるのでしょう。

さて、まとめとおさらいです。ヘッドライトのLEDとHIDの比較から、交換までのポイントは次の5つでした。

技術の進歩は思ったよりも早いものですね。LEDやHIDのイメージも、その進歩とともに変えていかないといけないようです。

最後までご覧いただきありがとうございました。この他にも、ヘッドライトの記事があります。ぜひ、ご一読ください。

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