タイヤのバランス!必要だけどいつ取るの?
タイヤのバランスが取れていないと、車は安全に走行できないことがあります。そうならないためにも、バランスの調整が必要になってきます。
ただバランス調整って、いつやるのでしょう?
林先生だったら「タイヤを付けた今でしょ!」と、一言で済まされそうですが、こればっかりは当てはまりません。
タイヤを付けた時と言っても、色々なパターンがあります。
- 新品のタイヤに 交換した時
- 夏タイヤと冬タイヤを 交換した時
- ローテーションした時 ..などなど
私も30年に渡って、散々タイヤを履きつぶしてきました。でもこれら全部のパターンで、バランス調整が必要だった訳ではありません。
今回は、「タイヤのバランスはいつ取ったら良いのか?」ここに視点をあてて、そのタイミングについて書いてみます。あわせて調整の必要性や料金、はたまた自分で(DIY)の調整についてもご紹介します。
タイヤのバランスは こんな時に調整する
バランス調整が「必要か・必要でないか」をパターン化すると次の様になります。
組み換え | バランス調整 |
|
---|---|---|
新品タイヤに交換 | ① あり | 必要 |
夏タイヤと冬タイヤの交換 | ② なし | 必要なし |
③ あり | 必要 |
|
ローテーション | ④ なし | 必要なし |
なぜ、こんな違いが出てくるのでしょうか? その秘密は、上の表にある組み換えの文字。良く見ていただくと分かると思いますが、組み換えがある場合にだけバランス調整が必要になっています。
つまり、①や③の「組み換えを伴うタイヤ交換」では、バランス調整が必要になります。
対して、②ホイール付きの「夏タイヤと冬タイヤの交換」、それから④「ローテーション」の時などは一般的に必要ありません。
簡単に表現すればこうなります。
- 組み換えがあれば バランス調整が必要
- 組み換えがなければ 調整の必要はない
言い換えると、新品のタイヤでも中古のタイヤでも、組み換えをやるのであればバランス調整が必要になります。
ここで言う組み換えは、タイヤ交換とは意味合いが違います。もしこの辺が曖昧であれば、こちらの記事を参考にしてください。
もちろん、すべてのパターンでバランスの調整をしても問題はありません。ただ必要のないパターンでの調整は、時間とお金のむだになる場合がほとんどです。
組み換え時のバランス調整の必要性
ではなぜ、タイヤの組み換えをした時にはバランス調整が必要になるのでしょう?
実はタイヤもホイールも、最初からバランスが取れている訳ではありません。もちろん高い技術力でそれぞれ仕上げられてはいますが、それでも完璧に釣り合わせるのは難しいことなんです。
その証拠に、タイヤの円周の中で一番軽い部分には、黄色い点(軽点マーク)が付けられています。
タイヤは真ん丸に見えても、重い部分と軽い部分があるんですね。タイヤメーカーもこのことは認識しているので、製造段階でこのマークを付けています。
ホイールも同じく、重い部分と軽い部分があります。普通のホイールであれば、空気を入れるバルブがあるところがその分重くなります。
そしてタイヤとホイールを組み合わせる時には、重い部分と軽い部分を利用してタイヤのバランスを取る工夫をします。
具体的には、軽点マークの位置とバルブの位置をあわせて組み込みをします。(新車などは必ずしもこのやり方ではありませんが、組み込みの作業では広くこの方法が使われています。)
こうすれば、タイヤ全体のバランスが良くなりますから。ただ、ここまで工夫しても正確なバランスは取れないことがほとんどです。それを解消するのが、ウエイトと呼ばれるおもりの取り付けです。
ホイールに取り付けたウエイトのおかげで、タイヤとホイールのセットでのバランスが取れることになります。
バランス調整の工賃について
タイヤのバランスは最初に取ってしまえば、その後はバランスが変わることはほとんどありません。
ただタイヤを長い間使っていると、まれにですがバランスが狂うことがあります。原因はウエイトが取れたり、タイヤが摩耗したりすることによるバランスの異常です。
そんな場合は、タイヤの振動がハンドル等に伝わってきます。特に高速道路で小刻みに揺れるようなことがあれば、タイヤのバランスを疑ってみるのも必要です。
料金はそれなりに掛かりますが、安全には変えられません。異常が感じられるのであれば、調整されることをおすすめします。
工賃(税抜き) | 作業時間 | |
---|---|---|
オートバックス | 1,000円 〜 / 1本 | 20分 〜 |
イエローハット | 1,000円 〜 / 1本 | 20分 〜 |
コストコ | 永久無料(注 ) | 20分 〜(お買い物中) |
注)コストコで購入したタイヤに限り、永久に無料で調整してくれます。さらに買い物の前に預ければ、帰る時には出来上がっていますから待ち時間がありません。
これについては詳しい記事がありますので、興味を持たれたら見ていって下さい。
バランス調整は自分で出来るのか?
バランス調整を検討する時に、頭をかすめるのが「自分で安く出来ないの〜」ってこと。ショップで頼むと、そこそこ費用が掛かりますからね。
プロみたいに正確にやらなくても、「安く上がればいいじゃない?」って方には、こんな工具をご紹介しておきます。DIY用のホイールバランサーって意外に安いんですね。しばらく自分でやれば、元が取れてしまいます。
バランサーの使い方はこちらです。
場所とチャレンジ精神があれば、検討するのも良いかもしれません。
最後に
今回はタイヤのバランスを取るタイミングと、その必要性について見てきました。安全に関わることなので、必要な時にはあまりケチらずにバランス調整をしておきましょう。
最近でこそ製品の品質が上がっているので、タイヤのブレも少なくなりました。変な話ですが、高速でハンドルがブルブルと振動していた頃を懐かしく思います。
それからタイヤを安く交換するなら、スタンドへの持ち込み工賃が昔に比べてとっても安くなっています。ぜひ参考にしてください。