タイヤ交換の時間?自分でやっても神速になれるっ!

2015年11月28日

冬タイヤと夏タイヤ ...交換を頼むと時間が掛かります。混んでいる時期であれば、2時間程度は平気で待たされます。タイヤの組み換えならまだしも、ホイール付きのタイヤ交換で待つのは頂けません。

「ここは1つ 自分でサクッと交換してみるかっ!」そんなこんなで若かりし頃、車載工具で交換してみたのが運の尽き。

30プリウスのタイヤをトルクレンチを使って交換しているところ

作業が終わるまでには、2時間以上も掛かりました。いわば問題解決とは、ほど遠い結果となってしまったのです(反省)。

でも人生、失敗してもただで起きてはいけません。

冷静に考えると、交換作業に時間が掛かったのは「車に始めから付いている工具」を使ったから。この車載工具では、どんなに頑張っても速くは交換できません。なんだか、先に考えろって話ですが。

結局、作業に使う工具を変えてからは、1時間程でタイヤ交換ができるようになりました。私にとってはこの1時間、神様レベルの速さです。もちろん、今から出てくる工具を駆使しています。

そんな訳で、今回は「タイヤ交換の時間」を神速にすることができるクロスレンチと油圧ジャッキを見ていきましょう。あわせて工具の使い方のコツや、これらを選ぶ時の注意点についてもご紹介します。

クロスレンチを華麗にさばく

1つ目の工具は、クロスレンチです。地味な工具ですがナットの取り外しから仮締め付けまでは、このクロスレンチが大活躍します。

クロスを華麗に使うと、車載工具よりも作業効率が断然アップします。どれくらい華麗かって言うと、これくらいです!

ナットをクルクルと緩めるところ

この、ブルース・リーのヌンチャクさばきを彷彿とさせる技を決めるには簡単なコツがあります。それは軍手を左手にはめて、緩く握ることです。

クロスレンチを 華麗にさばくコツ
  • 左手(レンチを支える手)には軍手
  • レンチを握る手は 緩く優しく

こうするとレンチが滑りやすくなって、右手で勢いを付けるだけで「クルクル〜!」っと回せます。レンチの滑りやすさが、高速回転のポイントなんですね。

滑り止めのイボイボが付いている軍手を使う時は、イボが手の甲になる様に逆にはめるなどして工夫しましょう。

また、このコツはナットの締め付けですが、外す時も同じ要領でクロスレンチを逆に回して使います。

こんな作業は、タイヤ交換に慣れていると当たり前の光景です。当たり前なんですが、やるとやらないとでは作業時間が劇的に変わってきます。1本のタイヤには、4〜5個のナットが付いていますから。

錆びたボルトとナット

さらにナットが固着して外れない場合なんかも、クロスレンチがあれば大体外せます。車載工具とは違って、力が入れやすいですからね。(そんな時でも、潤滑剤の使用はおすすめ出来ません。)

潤滑剤の使用について

乗用車のホイールナットを外す時には、潤滑剤は使用しない方が懸命です。潤滑剤を使用すると、再度締め付ける時の抵抗がかなり減ります。そのため同じトルクで締め付けても、結果的に締め付けすぎになる事がほとんどです。

つまり、それが原因でボルトやナットを破損してしまう可能性が高くなります。

クロスレンチは安いですから、この際揃えておかれるのがおすすめです。これ位の価格でも、しっかりとしたものが売っていますから。

この時、気を付けたいのがアルミ対応の文字!

レンチの評価を見て頂ければ分かると思いますが、アルミホイールはナットの穴が小さいものがあります。

レンチの口が肉厚だと、ホイールが傷ついたり入らなかったりします。要はレンチの口が肉薄なものを選ぶのがコツです。

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クロス以外のレンチも使い分ける

クロスレンチは便利ですが、すべての工程で使用する訳ではありません。おすすめの使い分け方は、以下の通りです。

レンチの使い分け方
  1. ナットのはめ込み ..手作業
  2. 仮締めまで .....クロスレンチ
  3. 最終の締め付け ...トルクレンチ

①ナットをはめ込むまでは、ボルトとナットの山を崩さないために手作業で行います。ここはデリケートな作業ですから、手の感覚を頼りに慎重に行います。

ナットがボルトの山に噛みこんだら、時間短縮の為に②クロスレンチで仮締めします。ここはあくまで、仮締めです。

そして外してはいけないのが、③ トルクレンチでの締め付けです。トルクレンチについては詳しい記事がありますので、こちらを参考にして下さい。

ジャッキアップは工具の良し悪しが、タイヤ交換の時間に1番影響します。さらに、使う体力も大幅に変わってきます。

油圧ジャッキは外せない

油圧ジャッキを使用したジャッキアップ

車載工具のジャッキでやると、タイヤ1本を交換しただけでやめたくなってしまいます。4本交換すると、翌日(翌々日かも^^;)はだいたい筋肉痛ですから。

そこで登場するのが、油圧ジャッキ!

ハッキリ言って楽です。車載工具とは雲泥の差です(これがなかったら、おそらく自分ではタイヤ交換をしていません)。

BALの油圧ジャッキ

油圧式はジャッキの棒を上下させるだけで、スルスルとジャッキアップが出来るので非常におすすめです。1度使うとやめられません。

クロスレンチよりも価格は高くなりますが、これは外せないでしょう。

油圧ジャッキを選ぶ時の注意点

パンタグラフ式の油圧ジャッキ は、コンパクトでも揚幅が大きいのがいいですね。ただ、購入時には注意点があります。

油圧ジャッキの選び方
  1. 車の下に入るもの
    ジャッキをたたんだ状態で。
  2. タイヤが上がり切るもの
    ジャッキを伸ばした状態で。

① 当たり前ですけど、ジャッキをたたんだ状態で車の下に入るものでないといけません。この場合は大は小を兼ねませんから^^;

② それからタイヤが浮くまで、上がるものでないといけません。RV車の様に元から車高が高い場合は、ジャッキを伸ばしきっても浮かない場合が考えられます。

例えばこれは、揚幅が140〜380mmなので私の愛車のプリウスでも大丈夫。(売れ筋のほとんどが、普通車に合うこのクラスです。)

オイルパンタグラフジャッキの揚幅

それから、最大荷重。

油圧ジャッキの最大荷重の表示

最大荷重が1トンクラスだと、普通車でも1輪ずつしか上げる事が出来ません。でも取り扱いが簡単なので、私はあえて、BALのこのクラスを選びました。

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作業時間について

冒頭でも触れましたが、交換作業に慣れてくるとタイヤを4本とも自分で交換しても1時間程度で出来るようになります。私自信、やれば出来るじゃん〜なんて思っていたら「神業のようなタイヤ交換」を見つけてしまいました。

F1・ウィリアムズチームの、タイヤ交換の様子です。本当に「タイヤ交換やってるー?」って、何回も見てしまいました。一瞬でタイヤを4本とも交換していますから信じられません。

ここまで来ると、しびれます! 時間にすると1.92秒。ピットストップでの新記録だそうです(2016年7月現在)。これと比べるのもおこがましいですが、自分で交換する時の参考のために、それぞれに掛かる時間を見てみます。

ジャッキアップ

油圧ジャッキのおかげで、ゆっくりやっても1本につき1分も掛からずに上げられます。

車体を上げるところ

ただ、4本ともジャッキアップすると体力はそれなりに使います。それでも車載工具に比べれば、桁違いに早く出来ます。

タイヤの脱着

この工程が、タイヤ交換の時間に大きく影響します。でもクロスレンチがあれば冒頭の動画の様に、かなり効率的に出来ますので1本につき5分くらいかな。

ただナットが固着ぎみで外しにくい時なんかは、もっと時間が掛かってしまいます。あせらず確実に作業を進めましょう。

ジャッキダウン

ここは油圧ジャッキだと本当に楽です。レバーで油圧を抜いてあげるだけで、ス~っと降りてくれますから。

車体を落とすところ

車載工具みたいにクルクルと回す必要はありません。もちろん時間も掛かりません。逆にストンと落とさない様に、操作に気を付けないといけない部分です。

これだけを見ると、自分で交換しても1時間は掛かりそうにありませんね。ただ雑用に結構時間が取られます。

工具を用意したり片付けたり、外したタイヤを綺麗にしたりで ...私の場合だと、結局1時間程度は掛かってしまいます。

さいごに

タイヤを自分で交換するには、心の余裕が必要です。時間が掛かると焦りが出てきて、なにかとうまくいきません。実際に私がそうでした。そのためにも一連の作業には、良い工具を使われる事をおすすめします。

それから、ホイール付きのタイヤを交換する場合は自分でやれますが、新しいタイヤの組み換えだとそうはいきません。

そんな時にはタイヤをネットで買って、組み換えを持ち込みでお願いすれば、かなり安く上がります。ぜひ、参考にして下さい。

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2015年11月28日タイヤ