タイヤに窒素って効果ある?3つのメリットを考えてみた!

2015年8月19日

みなさんっ「タイヤに窒素」 入れてますか!

タイヤショップやガソリンスタンドでは、窒素の効果を大々的に宣伝しています。大手のタイヤメーカーでも、ホームページでその理由を詳しく説明しています。

ただ、それって本当にメリットがあるの?

そう感じながらも、窒素ガスを入れた経験が私にもあります。ここは気になるところでもあったので、プリウス仲間の「メンテの達人」に意見を聞いてみました。すると、窒素に対する見解は私とほぼ同じでした。

その内容についてまとめると、

  • 窒素の効果は限定的!
  • とはいえ ないとも言えない

こうなります。

つまり、内容によってメリットになる部分とならない部分があるということです。ではいったい、どんなところにどんな効果があるのでしょうか?

今回は、そんな窒素ガスを充填した時の「3つのメリット」をご紹介します。あわせて、効果がほぼないであろうところにも突っ込んでみます。

窒素ガスは抜けにくい?

まず最初に、1つ目のメリットです。窒素ガスを充填すると、普通の空気に比べて抜けにくいと言われています。ちょっと信じられませんが、タイヤの空気はゴムを通り抜けて少しづつ減ってるんですね。

その理由は、酸素が窒素に比べてゴムを通り抜けやすいから。酸素はゴムに対しての透過率が高いんです。もちろん窒素ガスには、酸素は含まれていません。

これについて調べてみると ...

天然ゴムのガス透過係数
  • 窒素 0.3(小さいので 抜けにくい)
  • 酸素 0.8(大きいので 抜けやすい)

なるほど、窒素の方が抜けにくいのが分かります。

でも、よくある反対意見がこちら。

酸素が多く抜けていくのなら、結局タイヤの中に残るのは窒素だよね。減った分を空気で足したとしても、空気中の約8割は窒素なんだから。

こんな指摘も、もっともです。

ただよく考えてみると、タイヤの空気が減るのは「ゴムからだけ」ではありません。タイヤとホイールの微妙な隙間や、空気を入れるところに付いているバルブなんかも減る原因になっているはずです。

空気が漏れるところ
  • タイヤのゴムから
  • タイヤとホイールの隙間から
  • エアーバルブから

そうすると減っているのは酸素だけではなく、同時に窒素も減っていると考えられます。したがって「空気が減って また入れる」を繰り返しても、タイヤの中が窒素だけになるとはあまり考えられません。

話は戻りますが、結局「少しでも抜けにくくなる」のは事実なので、窒素ガスを充填することはメリットになると私は考えています。

ただその効果は、小さくて限定的かな。空気圧の点検が「1年に6回必要だったものが5回で済む」とか、そんな程度でしょう。それでも、メリットはメリットです。

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窒素ガスだと燃費がいい?

続いて、2つ目のメリットです。窒素ガスは燃費に良いと言われています。その理由がこれ。

  • タイヤの空気圧が減らないから

先程ご紹介した通り、窒素は抜けにくいということが分かっています。抜けにくい窒素ガスだと「タイヤの空気圧」が下がりにくい。つまり低圧のまま走ってしまう可能性が減り、燃費が良くなるという訳です。

状況によってはメリットに

空気圧と燃費の関係については微妙です。ただあなたが、タイヤの空気圧チェックなどのメンテナンスを怠りがちなら、わずかですが効果は見込めるはずです。

空気圧が適正ならメリットなし

逆に空気圧の点検をキッチリやっているなら、圧が低い状態にはならないので効果はないでしょう。また、燃費を気にして「いつも空気圧を高めに入れている場合」も効果はあまり期待できません。

それから、もう1つ。

  • 窒素ガスは 空気より軽いから

理論的には正しいかもしれません。ただこれは、誤差範囲と考えてもよいのではないでしょうか? それくらいで車の燃費が変わるのなら、桁違いにタイヤが軽くなる「軽量ホイール」が飛ぶように売れるはずです。

しかしながら、実際には空気圧が低めのままで走っている車もたくさんある訳ですから、限定的ですが効果はあると言えます。

窒素ガスは 空気圧が安定する?

いよいよ最後となる3つ目のメリットは、タイヤの空気圧は「窒素の方が安定する」と言われていること。

また空気圧かー?と思われるかもしれません。ただ今度は、温度差による空気圧の変化です。先程の話とは、まったく別物です。

車のタイヤは、走行すると温度が上がります。そうすると必然的に、タイヤの中の空気も温度が上がって膨張します。その「膨張率が窒素ガスの方が少ない」ことが安定すると考えられている理由です。

膨張する原因は 空気中の水分

水分の割合が多くなると、タイヤの中で結露したり水蒸気になったりと変化します。水が水蒸気になると、体積が大きく変化するので空気圧にも影響が出ます。

ただこれは、タイヤの中の「湿度が極端に高い」ような悪い状態の場合に窒素を入れることで効果を発揮します。もともと良いコンディションにあるタイヤに、いくら窒素を入れても効果は感じれれません。やっぱりこれも、限定的なメリットですね。

以上が、限定的だけど効果があると考えた「窒素ガスの3つのメリット」です。

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結局のところ窒素ガスの効果って?

高速を走るプリウス

今まで書いてきたように、窒素ガスには次の3つの効果があると私は考えています。

窒素ガスのメリット
  1. 空気が抜けにくい
  2. 燃費がいい
  3. 空気圧が安定する

効果は限定的ですが、こうなります。

この3つのメリット以外は、私は実際に効果を感じることはありません。そして「これはどうなんだ?」ってものも。

効果が感じられないもの
  • タイヤの寿命が伸びる
  • 乗り心地が良くなる
  • 静かになる
  • 燃えにくい

この辺りになってくると「窒素ガスの効果を思い込みで良く感じている」のかもしれません。世間では、全否定している方も見受けられます。

ただ、冒頭から書いてきたみたいに「限定的だけど効果が認められる」ものもあります。

結局のところ、そんな「限定的な効果」なんだけど、

  • 小さなメリットでも感じられればいい!

そんなドライバーさんには、窒素ガスもそんなに悪いものでもありません。いや、メリットを受けることができます。小さな小さなメリットでも、積もれば大きな山になる。褒めすぎですかね(笑)。


タイヤと言えば、つい先日「そうだったんだー」ってことがありました。新品タイヤの持ち込み工賃です。

ガソリンスタンドでのタイヤの交換は「高いから避けたい」と思っていましたが、ガラリと意識が変わりました。お近くにこのスタンドがあれば、タイヤ交換を検討してみてもいいかもしれませんよ。

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2015年8月19日タイヤ