プリウスの寿命は乗り方しだい?その運転がバッテリーをダメにする!

2015年3月10日テクニック

車検のためディーラーを訪ねたときに、メンテナンス担当の方と話す機会がありました。

ディーラーさん:
リッター、どれ位いってます?
おぉ〜、結構のびてますね。
でも、あまり極端な乗り方は良くありませんよ!

ゾワッとする私:
極端な乗り方ですって?
それって、どういう運転ですか?

話を詳しく聞いてみると、やってはいけない「バッテリーをダメにする運転」があるらしい。

「ちょっと!おっかないこと言わないでくださいよ〜(笑)」と、突っ込んではみたものの、私の運転はプリウスの寿命を縮めてしまっていたのかもしれません。

まぁ、あまり神経質になる必要はないのですが、プリウスの寿命をできるだけ延ばしたいのなら、頭の片隅にでも置いておいた方が良い情報だと思います。

では早速、駆動用バッテリーの寿命を縮めてしまうかもしれない「ダメな運転3つ」を見ていきましょう。

2022年1月5日追記

3代目プリウス(前期)に乗り始めてから11年が過ぎました。走行距離も11万キロを超えました。でも駆動用バッテリーのヘタリはなく快調です。

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バッテリーに負荷をかけすぎる運転

考え方は、バッテリーに負荷をかけすぎる運転はダメということです。

具体的には、

  1. 発進の時のEVモードの多用
  2. 極端な放電と充電の繰り返し
  3. バッテリーレベルが低いまま放置

この3つです。

その訳を、順にご説明します。

発進時のEVモード多用はダメ

プリウスのEVモードは、モーターの力だけで加速します。それだけバッテリーの負担が大きいんですね。負荷をかけすぎるとバッテリーの寿命は短くなる。つまり、発進時の「EVモードの極端な多用」はダメなんです。

発進から巡航速度までの加速は「モーターとエンジンの併用」が理想的です。バッテリーの負荷が少なくて済みますから。

逆に、加速した後の巡航時はモーター走行を活用しましょう。このバランスが、燃費向上のポイントになります。実際に、プリウスの取扱書にも「燃費向上の要点」として記述されています。

モーターとエンジンの使い分け方法

モーターとエンジンの使い分けについては、別の記事で詳しく解説しています。コツをつかめば、意識的にエンジンを掛けたり止めたりすることができます。

極端な放電と充電はダメ

プリウスに乗り始めると、どうしても気になるのが燃費です。燃費を向上させるために、EVモードを多用してみたり、アクセルを加減してモーター走行を増やしたりと、あらゆる方法をを試してみる訳です。

分かるんですねその気持! 私もやってました。出かける時にトリップメーターを「0」にして、

「さあ、今日の燃費はどれ位かな?」
「おぉ、調子いいじゃん!」

なんて、その結果で一喜一憂してました。

30プリウス インジケーター
30プリウスのハイブリッドシステムインジケーター

燃費をあげようとしてモーター走行で「バッテリーを使い切る」と、エンジンが掛かってプリウスは充電モードに入ります。そして電気がたまったら、またモーター走行でバッテリーを使い切る。これはいけません。つまり、極端な放電と充電の繰り返しはダメなんです。

これって、最初は試してみたくなるんですよね。だって、モーター走行はハイブリット車の醍醐味ですから。でも、こんな極端な運転を繰り返すと、当然バッテリーに大きな負担がかかってしまいます。

覚えておきたいのは、プリウスの命である「バッテリーにも寿命がある」と言うこと。なにごとも、やり過ぎは良くないってことですね。

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バッテリーレベルが低いまま放置はダメ

プリウスのシフトノブ

プリウスの駆動用バッテリー(ニッケル水素電池)が長持ちする理由は、充電レベルを40%〜80%程度の間でコントロールしているからだそうです。

具体的には、バッテリーメーターが満タンを指していても実際には80%に押さえれており、メーターが空に近くても40%も残っている訳です。

つまりバッテリーの寿命をのばすためには、過充電と過放電の状態を発生させないことが大切なんです。

バッテリーをダメにする運転例

どんな運転をするとバッテリーをダメにしてしまうのでしょうか? ありがちなのは、家に帰り着くちょっと前からモーター走行を始めてしまうことです。その方が、その日の燃費は良くなる訳ですから。

30プリウスのエネルギーモニター

でもこんな運転をしてしまうと、結果的にバッテリーが少ない状態でプリウスを止めることになります。もう分かりましたね。

そうです!バッテリーが減った状態で長く放置すると、自然放電して過放電状態になる可能性が高くなってしまいます。

毎日のようにプリウスに乗っている方には、あまり関係のないことかもしれません。ただ月に数回しか乗らない方や、特に数ヶ月も放置する場合は要注意です。バッテリーレベルが低いまま放置はダメなんです。

その1日最後の運転が、あなたのプリウスをダメにするかもしれません。逆に、過充電はシステム上ありえませんから心配することはありません。

リチウムイオン電池搭載車は逆

7人乗りのプリウスαなど一部のプリウスには、駆動用バッテリーにリチウムイオン電池が搭載されています。リチウムイオン電池搭載車の場合は、逆にバッテリーレベルを減らして放置する方が良いとマニュアルに書かれています。

さいごに

今回は、プリウスの寿命を縮めてしまうかもしれない「ダメな運転」を見てきました。

おさらいすると、

  • 発進の時のEVモードの多用
  • 極端な放電と充電の繰り返し
  • バッテリーレベルが低いまま放置

この3つでした。

どちらも、それほど気を使うことはありません。極端にバッテリーを使う運転をせずに、乗らない期間をあまり長くしないように心がける程度でOKです。

それからバッテリーに優しくすると「せっかくのプリウスなのに燃費がのびないのでは?」と思われるかもしれませんね。

でもプリウスで燃費をのばすコツは、モーター走行の多用ではありません。この記事の前半でもご紹介しましたが、次の記事をもう一度ご案内しておきます。条件が良ければリッター30kmも夢ではありません。ぜひ、お試しください。

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2015年3月10日バッテリーテクニック