車のエアコンフィルターの交換方法!基礎知識から注意点まで
愛車のエアコンフィルターを自分で交換したいけど「作業が面倒かも?」と思っていませんか? 実は私も、初めて交換するまではそうでした。
でも、その心配は必要ありません。なぜならエアコンフィルターの交換は、一度方法が分かってしまえば簡単だからです。しかも自分で交換すれば、多くのメリットが得られます。
そんなことで今回は、エアコンフィルターを交換する方法を分かりやすく解説していきます。あわせて、作業の注意点や失敗例についてもご紹介します。ほんの少しの心構えで、あせりやミスが少なくなるはずです。
自分で交換するメリット
- 交換の工賃が掛からない
自分で交換するので、工賃が掛かりません。ちょっとした作業で、交換のたびに数千円が節約できます。 - タイミング良く交換できる
2年ごとの車検時期などにかかわらず、気軽に好きなタイミングで交換できます。 - 好みのフィルターが安く買える
フィルターは純正にこだわる必要はなく、好きなものが選べます。一流メーカーの高性能フィルターも、通販なら安く購入できてお得です。
一押しのフィルターから、適合商品をネットで素早く検索する方法までご紹介しています。
なかなか魅力的でしょ? フィルターの交換方法を覚えるだけで、これらの恩恵が受けられるわけです。やらない手はありません。
さぁ、少しでも興味をお持ちならトライしてみましょう! ちょっとだけ大変なのは、交換方法を知らない最初の1回だけ。2回目以降は、手順も分かっているので楽々です。
エアコンフィルターの場所
作業の前に、エアコンフィルターが取り付けられている場所を確認しておきましょう。というのも、車によってフィルターが付いている場所が違うからです。
代表的なフィルターの場所は、
- グローブボックスの奥
- センターコンソールの裏
この2ヶ所です。
まずは、グローブボックスの奥に付いているタイプ。
グローブボックスとは、助手席の前の「小物入れ」のこと。このボックスの裏側にフィルターがあります。
乗用車の多くは、ここに付いています。
次は、センターコンソールの裏にあるタイプ。
センターコンソールとは、運転席と助手席の間の「仕切り」のこと。このコンソール下の足元にフィルターがあります。
ここは、日産車などに時々見られます。
その他にも思いがけない場所についていたり、中にはエアコンフィルターがない車種も存在します。
場所がわからない場合は、車の取扱書で確認しましょう。目次を開いて「お手入れの仕方」や「エアコンフィルターの清掃交換」のところを探せば一発で分かります。
では引き続き、フィルターを交換する方法を見ていきましょう。
エアコンフィルターの交換方法
早速、エアコンフィルターの交換方法を見ていきます。例に挙げるのは、トヨタプリウス。グローブボックスの裏に、フィルターがあるタイプです。
フィルターがコンソールの裏にあるタイプも、その後にさらりと見ていきます。場所は違いますが、基本的な考え方は同じです。
我が家の、3代目プリウスのフィルター交換動画です。
撮影しながら片手で交換していますので、少しぎこちなく見えるかもしれません。でも実際の作業では、両手が使えるので意外と簡単です。
以下が、標準的な作業手順です。
- グローブボックスを取り外す
- ダンパーのピンを外す
ダンパーステーが付いていない車種の場合、この作業は必要ありません。 - ボックスの爪を外す
爪は上側に2ヶ所、下側に2ヶ所あります。
- ダンパーのピンを外す
- フィルターカバーを開ける
- フィルターを交換する
- 逆の手順で戻す
ダンパーステーは、ボックスがゆっくり開くようにするための「棒状の部品」です。これがあると、開けた時に「ガタン」と一気に開きません。通常は、グローブボックスの側面に付いています。
続いて、作業のポイントや注意点を説明しておきます。これらを押さえておくと、失敗が少なくなるはずです。
ダンパーのピンを外す
ダンパーステーは「ボックス側のピン」にパチっと刺さっていて、ボックスを支えているものがほとんどです。ピンの中央には溝が切ってあるので、先端を軽く摘みながらダンパーを引っ張れば外れます。
この時に注意したいのは「ピンの先端を 強く摘みすぎない」こと。素材がプラスチック系なので、力を入れすぎると曲がったり折れたりすることがあります。
ボックスの爪を外す 上下2ヶ所ずつ
ボックスの爪は、上下あわせて大体4ヶ所です。動画では一気に外していますが「上の爪と下の爪の 外しやすい方から外す」と作業が楽にできます。
ちなみに、ボックスを戻す時には「下の爪から先に取り付ける」と上手くいきます。少なくとも、我が家の3代目プリウスではそうでした。
最初は少し硬く感じるかもしれませんが、落ち着いて作業すれば大丈夫です。ゆっくりと、コツをつかみましょう。
フィルターカバーを開ける
カバーの端にある爪を外すと、カバーがパカっと取れます。するとエアコンフィルターが見えますので、後は新品のフィルターと交換するだけです。
この時、元のフィルターの向き(表裏)を見ておいてください。新品を取り付ける時の確認になります。
※「フィルターの向き」については、お伝えしたい内容が沢山あるため、次のフィルターの交換のところでご説明します。
フィルターを交換する
エアコンフィルターは 表と裏があるものがほとんどです。なので交換する際には、取り付ける向きに注意が必要です。
そして表裏の表示方法には、大きく分けて2種類のタイプがあります。順に見ていきましょう。
UP や TOP の表示があるフィルター
「UP↑」や「TOP↑」と表示があるフィルターは、矢印の指している側が表です。
例えば、デンソーの製品には「UP↑」の表示があります。ほとんどの車は、表を上側にして取り付けます。
AIR FLOW と表示があるフィルター
対して「AIR FLOW↑」(風の流れ)と表示があるものは、矢印の指している側が裏になります。
先程とは向きが逆ですね。ちなみに私が買ったBOSCHには、この表示がありました。
表裏については、最初は少し混乱するかもしれません。その時には、次のように考えると頭の整理がつきます。
向きが分からなくなった時には、フィルターを通る風の方向を考えること。風が「表から裏に抜ける向き」で付いていれば正解です。
つまり、エアコンフィルターの「表側にホコリが溜まる」ように取り付ければ良い訳です。
それから、フィルターがコンソールの裏にあるタイプも軽く見ておきます。例として「日産ノート」を選びました。
フィルター交換の手順は、グローブボックスの取り外しがないだけで、プリウスとほぼ変わりません。
ただ日産の場合は、フィルター交換をする時に「少し苦労」をする場合があるみたいです。コツは、フィルターを入れ込む時に「グシャ」っと潰すと上手くいくようです。車種が違うと、それぞれコツも違いますね。
おさらいと まとめ
最後に、おさらいです。
自分でフィルター交換をするメリットは、次の通り。
- 交換の工賃が掛からない
- タイミング良く交換できる
- 好みのフィルターが安く買える
工賃が掛からないことと合わせて、私の場合は「BOSCH製のエアコンフィルター」がお得に使えたのが魅力でした。
それから交換の方法です。
- グローブボックスを取り外す
- フィルターカバーを開ける
- フィルターを交換する
- 逆の手順で戻す
最初だけ慎重に作業すれば、2回目からは楽勝です。
そして作業のポイントは、
- ダンパーのピン先端を強く摘みすぎない
ダンパーの棒を、横に引っ張りながら外します。 - ボックスの爪は外しやすい方から外す
ボックスの爪は「上下外しやすい方から先」に取ると上手くいきます。 - フィルターの向きを間違えずに
フィルターを外す時に、向き(表裏)を確認しておくと安心です。 - 逆の手順で戻す
ボックスの爪は「下側の爪から先」に取り付けると上手くいきます。ほとんどの車はそうです。
ちょっとしたコツですが、参考になれば幸いです。
一度自分で交換してしまえば、次回からはディーラー等に頼むことは恐らくなくなるでしょう。ぜひ、トライしてみてください。応援しています。
エアコンフィルターの記事は他にもあります。ゆるりと見ていってください(笑)。